介護休業給付金 計算ツール
入力するとリアルタイムで計算されます
適用する賃金日額の上下限の判定に使います(毎年8月1日改定)
給与明細の総支給額(基本給・残業代・通勤手当込み)を6か月分合計した額。ボーナス除く。税・社会保険料控除前の金額。÷180で賃金日額を算出します。
同一対象家族につき通算93日・最大3回まで分割取得可。93日を超えた入力は93日で計算します。
介護休業給付金とは
介護休業給付金は、家族の介護のために介護休業を取得した雇用保険の被保険者が受け取れる給付金です。雇用保険法における雇用継続給付の一つで、介護休業中の収入減を一部補てんすることを目的としています。
よく混同される介護休暇(年5日・短期・原則無給)とは別制度です。介護休暇は1日単位や時間単位で取得できる短期の制度で、給付金の対象にはなりません。介護休業給付金の対象は、あくまで介護休業(まとまった期間の休業)のみです。
支給対象者(要件)
以下の要件をすべて満たす必要があります。
- 雇用保険の一般被保険者:介護休業開始日に雇用保険の一般被保険者であること。公務員(国家・地方)は雇用保険の対象外のため受給できません。
- 被保険者期間:休業開始日前の2年間に、賃金支払基礎日数が11日以上(または就業時間が80時間以上)の月が通算12か月以上あること。
- 正規・非正規を問わない:正社員・パート・アルバイト・有期雇用など雇用形態は問いません。雇用保険の被保険者期間要件を満たせば対象です。
有期雇用の方は、介護休業開始日から93日後(休業終了見込み日)を経過する日以降に労働契約が満了しないことが確実な場合に限り対象となります。詳細はハローワークにご確認ください。
対象家族・要介護状態
介護休業の対象となる家族は以下のとおりです。
- 配偶者(事実婚・同性パートナーを含む)
- 父母(実父母・養父母)
- 子(実子・養子)
- 配偶者の父母
- 祖父母・兄弟姉妹・孫
対象家族が2週間以上にわたり常時介護を必要とする状態(負傷・疾病・身体上または精神上の障害)であることが要件です。「常時介護を必要とする状態」の判断には厚生労働省が定める基準が用いられます。
支給対象期間
同一の対象家族について、介護休業給付金の支給対象となるのは通算93日が上限です。この93日は複数回に分けて取得できます。
- 上限日数:同一対象家族につき通算93日
- 分割取得:最大3回まで分割して取得可能
- 4回目以降の取得は介護休業給付金の対象外
- 対象家族が異なる場合は別カウント(例:父のために93日+母のために93日)
「93日通算」はあくまで給付金の上限であり、介護休業制度そのものの取得日数は事業主との協議により変わる場合があります。
支給額の決まり方
支給額は「休業開始時賃金日額」をもとに計算されます。育休開始前6か月の賃金総額を180で割って賃金日額を算出し、これに支給日数と給付率67%を掛けた額が支給されます。
介護休業給付金 = 賃金日額 × 支給日数 × 67%
賃金日額には上限・下限が設定されており、範囲外の場合はクランプされます。上下限は毎年8月1日に改定されます。現行(2026年8月1日〜)は45〜59歳区分の値を年齢にかかわらず一律適用しています。
| 区分 | 賃金日額 | 月額換算(×30) |
|---|---|---|
| 上限 | 18,220円 | 546,600円 |
| 下限 | 3,203円 | 96,090円 |
※ 2026年8月1日以降に適用。支給上限額は月額上限 546,600円 × 67% = 約366,222円。
計算例(公式アンカー)
例)月収30万円(6か月合計180万円)の方が介護休業を3か月(90日)取得した場合。無給前提。
※ 概算です。実際の支給額はハローワークの決定額をご確認ください。
給付されないケース・減額
介護休業中に雇用主から賃金が支払われた場合、その額に応じて給付金が減額・不支給になります。基準は「基礎額(賃金日額×支給日数)」に対する支払賃金の割合です。
| 支払われた賃金の割合 | 給付金の扱い |
|---|---|
| 基礎額の80%以上 | 不支給 |
| 基礎額の13%超〜80%未満 | 減額(基礎額の80%相当 − 支払賃金 の差額) |
| 基礎額の13%以下(無給含む) | 満額支給 |
その他、給付されないケースとして以下があります。
- 受給要件を満たさない:雇用保険の被保険者期間が不足している場合や有期雇用の要件を満たさない場合。
- 4回目以降の取得:介護休業は通算93日・最大3回まで給付対象です。4回目以降は給付対象外となります。
- 93日超の期間:同一対象家族に対する通算93日を超えた期間は給付されません。
育児休業給付・産後パパ育休給付との関係
介護休業給付金と育児休業関連給付はいずれも雇用保険の給付ですが、対象事由・期間・給付率が異なります。
| 給付種別 | 対象事由 | 給付率 |
|---|---|---|
| 介護休業給付金 | 家族の介護(通算93日) | 67%(単一期) |
| 育児休業給付金 | 子の養育(〜2歳) | 〜180日と181日目以降で異なる |
| 出生時育児休業給付金 | 産後8週間以内(上限28日) | 単一の率(要件を満たすと上乗せあり) |
| 育児時短就業給付金 | 育休復帰後の時短勤務 | 時短による減収に応じた率 |
育児休業関連の給付率は制度ごとに異なります。具体的な金額は育児休業給付金・出生時育児休業給付金・育児時短就業給付金の各計算ツールで確認してください。
介護休業と育児休業は同じ雇用保険から支給されますが、同時に両方の給付を受け取ることはできません。どちらの事由に当たるかを確認したうえで申請してください。
申請と振込
介護休業給付金は、原則として事業主経由でハローワークへ申請します。介護休業中に毎月自動で振り込まれる仕組みではなく、休業終了後にまとめて申請・支給されます。
- 1介護休業開始前に事業主へ「介護休業申出書」を提出(原則2週間前まで)
- 2事業主がハローワークへ「雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書」を提出(休業開始後速やかに)
- 3介護休業終了後、事業主経由で「介護休業給付金支給申請書」をハローワークへ提出(休業終了日の翌日から2か月後の末日まで)
- 4ハローワークが審査し、指定口座へ振り込み(審査後おおむね2〜3週間)
※ 実際の申請は支給単位期間(おおむね1か月)ごとに行うことも可能です。詳細は事業主・ハローワークへご確認ください。
2025年の制度周知強化
2025年4月施行の改正育児・介護休業法により、40歳到達時の制度個別周知・意向確認が事業主に義務付けられました。また、介護との両立支援のための雇用環境整備(研修・相談窓口等)も義務化されています。
ただし、介護休業給付金の骨格(給付率67%・通算93日・最大3回分割)には変更がありません。賃金日額の上下限は従来どおり毎年8月1日に改定されています。
よくある質問(FAQ)
Q. いつもらえますか?
A. 介護休業終了後に事業主経由でハローワークへ申請します。申請期限は休業終了日の翌日から2か月後の月末までです。休業中に毎月自動で振り込まれる仕組みではありません。審査後おおむね2〜3週間で指定口座に振り込まれます。
Q. 受給中に退職した場合はどうなりますか?
A. 介護休業給付金は雇用継続を前提とした給付です。介護休業終了後に退職した場合、退職後の期間については受給できません。退職した場合は雇用保険の基本手当(失業給付)の対象となる可能性があります。詳細はハローワークへご確認ください。
Q. 介護休暇と介護休業の違いは何ですか?
A. 介護休暇は年5日(対象家族が2人以上なら10日)まで取得できる短期の休暇制度で、原則として無給です。介護休業給付金の対象にはなりません。一方、介護休業は要介護状態の家族1人につき通算93日まで取得できる長期休業で、こちらが給付金の対象です。
Q. 上限額はいくらですか?
A. 賃金日額の上限は18,220円(2026年8月1日以降に適用)です。月額換算では546,600円、支給上限額はその67%=366,222円となります。上下限は毎年8月1日に改定されます。
Q. 6か月の賃金には何を含めますか?
A. 基本給・残業代・通勤手当など毎月支払われる賃金が対象です。ボーナス(賞与)は含みません。介護休業開始前6か月の総支給額(税・社会保険料控除前)を合計してください。
Q. パートタイムや派遣社員でも受給できますか?
A. 雇用形態は問いません。雇用保険の一般被保険者で、休業開始前2年間に賃金支払基礎日数11日以上の月が12か月以上あれば対象となります。有期雇用の場合は契約期間の要件があるため、ハローワークへご確認ください。
出典・参考
- 厚生労働省「雇用保険の基本手当日額の変更」(令和8年7月31日 報道発表)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000158547.html - ハローワーク「介護休業給付金」リーフレット(厚生労働省)
https://www.hellowork.mhlw.go.jp/insurance/insurance_continue.html - 厚生労働省 仕事と家庭の両立支援ポータルサイト「介護休業制度」
https://ryouritsu.mhlw.go.jp/hiroba/seidotaisaku/kaigokyu/
免責事項
本ページは介護休業給付金制度の一般的な説明と概算計算を目的とした情報提供です。実際の支給可否や金額は、雇用保険の加入状況、賃金の支払い方法、申請時点の制度・上限額改定など、個別の事情により異なります。正確な支給額・手続きは、ハローワークまたは勤め先の人事・総務担当者にご確認ください。